やり抜く力 GRIT 「ウサギとカメ」

今、話題のビジネス書として、昨日、日経新聞でも紹介されていた「GRIT やり抜く力」に目を通してみたので、ちょっと紹介してみます。

「GRIT やり抜く力」-著者によるGRITの方程式。1.「才能」に「努力」を掛け合わせると「スキル」が上達する。2.「スキル」に、「努力」を掛け合わせると「達成」につながる。すなわち、結論。「達成」までに、2回顔を出す「努力」こそがカギ。「才能」より「努力」が重要である。

「ウサギとカメ」で、GRIT理論を説明できるのか、やってみます。1.ウサギには、速く走れる「才能」があった。2.ウサギは、あまり「努力」しなくても、速く走る「スキル」を身につけている。3.一方、カメには、速く走れる「才能」は、無かった。4.しかも、カメには、速く走る「スキル」を身につける「努力」をしたような形跡がない。さて、次の段階。いよいよレースだ。5.ウサギは、「スキル」は、あったが、途中で昼寝をしたので、頂上により早く到達すると言う目標を「達成」できなかった。6.一方、カメは、「スキル」は無かったが、歩みを止めず、ウサギよりも早く頂上に到達するという目標を「達成」した。以上。さて、こうしてみると、「ウサギとカメ」の話では、GRITの2本の方程式はあまり役に立たなかった。カメの異様な「頑張り力」、「やり抜く力」が目に付く。全体としては、「努力」は「才能」に優る、という著者の結論は正しかった。カメの「情熱」、「目的意識」、「努力するという習慣」、「小さな一歩一歩を確実に歩む姿勢」、「コツコツ歩いていけば、必ず辿り着くのだという過去の成功体験」、「周りの人の応援」、あるいは、「瞼の裏に浮かぶ母(父?)の姿」などが、「努力」をささえたのであろう・・・。終わり

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

目次