米ヤフーが在宅勤務を禁止したという。
仕事場での対話や議論を増やし、アイデアを引き出すのが狙いだ。
インターネット環境、ITが浸透し、時間や空間を気にすることなく、仕事が進むという恩恵を多くの人が受けている。
職場に毎朝出勤し、同じ場所、空間で仕事をするという意味も薄らぎつつある。
こうした恩恵を最もうけるであろうヤフーのようなIT企業で、在宅勤務を禁止するというのは、ちょっと驚く。
「時間と空間を共有しない」という働き方の弊害の大きさをみる思いだ。
「情報の共有」は出来ているかもしれないが、「こころの共有」はできていないということになる。
「仲間」という感覚や、価値観の連携、共有ができにくくなっている。
同僚のこともあまりよく知らない。 相談したり、アドバイスしたり、励ましあったりということが減っているというIT企業を対象にした調査もある。
「場」とは、「時間と空間を共有」するものだ。
「職場」から、「場」を取ると、ただの「職」しか残らない。
IT時代には、以前よりももっと意識して、「場」を共有する工夫が必要だ。
互いの価値観を理解し、個性を知り、その中で、共通の目標を確認できるような「場」の持ち方が望まれる。
だからといって、「飲み会」ができるわけでもない。
職場の対話や議論を活性化するものとして、対話が進むように設計されたツールも役立つ。