ゲーミフィケーション 「ゲームの力」が社会へ浸透する

「ゲーミフィケーション」という言葉は、ここ1年近い間に、急速に広がっているという。

私自身も今年の6月ごろだったか、「加藤さんのやっていることは、ゲーミフィケーションですよね」と言われた。

説明を聞いて、「ああ、それそれ。ずっと前からやっているよね」と答えた覚えがある。

しかし、事態は、私の想像を越えて進んでいるし、さらにこれからも進んでいくように思う。

「ゲーミフィケーション Gamification」という言葉は、初め、「ゲーム」と「コミュニケーション」の融合のことを指すのかと思った。

これでは、どうもおかしいなという違和感があったが、「ゲーム化すること」というのが正しい。

大事なポイントは、ゲームではない分野で、ゲームの工学(メカにクス)やデザインを、つまり、ゲームの面白さを取り入れること。

これがIT技術やソシアルなサービスと結びつくといろいろと面白いことが起こってくる。

学習だけでなく、社会的に必要なこと、例えば、医療費を削減するといったことにもこの力を使うことができる。

オムロンは、ウエルネスリンクというサービスを立ち上げている。これは、体重計や、血圧計などをパソコンでつなげるものだ。

血圧計を持ち運ぶ人は、そうでない人よりも多く歩き、毎日グラフをつける人は、つけない人よりもさらに多く歩き、血圧を下げるという実験結果もある。

ウエルネスリンクでは、ネット上の参加者が、ある期間の歩いた歩数を競っていたりする。

これも広い意味では、「ゲーム化」の力といっていいだろう。

ゲームの、人を巻き込む力、エキサイトさせる力、幸福感、達成感を生み出す力、そして、互いの人間性を知らせる力などは、さらにいろいろな問題解決に役立つものと思う。

ゲーム化することで、高速道路の速度違反を少なくした事例もここに載っていた。

http://gamification.jp  9月22日の記事です。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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