「グローバル二ッチトップ」を標榜する日東電工

日東電工は、粘着テープを中心とした技術の会社だ。

エレクトロニクス産業、自動車産業、住宅、環境、ヘルスケアなど幅広い分野に製品を供給している。

経営戦略として「グローバル二ッチトップ」を掲げている。

実際に、多くの製品が、ニッチではあるが、世界的な市場で、ナンバーワンのシェアを持っている。

意外なところでは、「喘息の発作を予防するテープ」というものもある。

皮膚からゆっくりと薬剤を染み込ませるものだ。

この製品のシェアは、100%、独占状態のようだ。

マーケットでトップシェアであることの利点を会社では、次のように述べている(ホームページより)。

1)市場の新鮮な情報が入ってくる

2)お客様から真っ先に相談が寄せられ、次々に新製品が開発できる

3)市場動向がいち早くつかめ、タイムリーな投資ができる

ここには挙げられていないが、もちろん、価格決定力を持てるという利点もあるだろう。

注目したいのは、トップシェアの企業には、「情報が入ってくる」という点だ。

企業戦略として、小さなマーケットでも、トップシェアであることの意味は、そこにある。

大手企業だけでなく中小企業でも十分に成り立つ戦略だ。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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