2 「販売」と「マーケティング」の違いとは?…セオドア・レービット

「販売」と「マーケティング」の違いは何か?

それは、わかったようでわからない。

説明できるようで、うまく説明できない。

この違いを最も鋭く鮮やかに説明した人がいる(コトラーが紹介している)。

ハーバード大学のセオドア・レービットだ。

「マーケティングは、購買者のニーズに焦点を当てる」

一方、

「販売では、製品をお金に換えるという販売者のニーズ充足に気を取られている」

そうなのだ。

マーケティングは、「相手(購買者)から」スタートするが、

販売は、「自分(販売者)から」スタートする。

マーケティングでは、「相手のニーズ」を考えるが、

販売では、「自分のニーズ」を考えている。

さらに、レービットはこう述べている。

「いかなるビジネスも顧客の欲求や願望を中心に考えなければならない」

「企業全体を顧客創造と顧客満足のための有機体であると見なさなければならない」

「経営者の使命は製品の生産にあるのではなく、顧客を創造できる価値を提供し、顧客満足を生み出すことにある」(著書「マーケティング近視眼」より)

顧客のニーズを満たすということを中心に据えて活動するのが、マーケティングが浸透した高業績の企業だ。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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