「イノベーションはまず頭の中から始まる」

「イノベーション」は、以前は、「技術革新」を意味していた。

「技術革新」が、そのまま「経営革新」、「市場革新」を意味していた時代だった。

今、技術革新だけでは、市場はできない。

市場とは、「顧客がいる」ということだが、技術だけでは、顧客はいない。

イノベーションは、技術革新より、もっと広い意味あいだ。

イノベーションに初めて言及したシュンペーターも、技術革新だけを指していたのではない。

シュンペーターは、イノベーションとは、「新しい結合」だと言った。

「新しい結合」が生まれたとき、それは、イノベーションだ。

「新しい結合」」によって、これまでと違った何かが生まれたときだ。

結果としては、それは、新しい機械、新しい薬品、新しいシステムなどのモノの姿、見える姿になる。

しかし、初めは、それは、誰かの頭の中で、新しい結合として生まれる。

頭の中で、ある情報とある情報が出合って、スパークした時だ。

従って、イノベーションを阻んでいるのは、自分の頭ということになる。

固定観念とは、関係が固定していることだ。

関係が固定していては、「新しい結合」は起きない。

「イノベーション=新しい結合」を起こすためには、自分の頭の中の強力な「固定的なつながり」を壊さなければならない…。

イノベーションは、頭の中から始まる。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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