商品のライフサイクルが、短くなっている。
そうした中で、常に新しい商品やサービスを開発することは、企業にとって非常に大切なことだ。
ある企業の経営者が、「商品開発」について面白いことを話されていた。
商品開発には、「創ること」と共に「捨てること 」があるというのだ。
商品開発というと、どうしても、「新しい」、「画期的な」、「斬新な」商品を創るという「華やかな」方に目が行く。
経営としては、そうした商品開発を奨励し、督励する。
しかし、一方で、経営者としては、商品を「捨てる」ことにも努めなければならない。
商品としての魅力がなくなってきたり、時代に合わなくなった商品を捨てるのである。
新しいものを世に出す一方で、古いものを静かに終了させる必要がある。
古いものを終了させる、「捨てる」ということは、新しいものを開発、販売するよりも困難であることも多い。
社内や得意先、顧客にも反対されるかもしれない。
「まだ売れる」「まだやれる」という声も多いだろう・・・。
取りやめる、廃棄することは、経営者の責務だ。
もし時代に合わないものをやめなければ、会社の商品はいつの間にか「ガラクタ」の山にもなりかねない。
経営者の勇気が必要なこと。
それが、ドラッカーの言う「組織的な廃棄」だ。