「アリアケジャパン」…「食品業界のインテル」

食品業界は、少子化と市場の成熟化の中で、競争が熾烈になっている。

また、最近は、流通業界の「PB食品」も増え、苦しい状況だ。

こうした中で、売上高、利益とも順調に伸ばしている企業がある。

「アリアケジャパン」だ。

天然調味料の市場でおよそ半分のシェアを有している。

畜産エキスを使って中華や洋風、和風のスープやエキスを提供している。

長崎が発祥の地だが、現在では、ベルギー、フランス、米国などに工場と販売拠点を持っている。

パソコンに「インテルのCPU」が入っているように、インスタントラーメンや、レストランの料理、コンビニの昼食などいたるところに、この「アリアケジャパン」の製品が使われている…。

「食品業界のインテル」と言われる所以(ゆえん)だ。

天然調味料と言うと、「シジミを大釜で煮る」というようなやり方が常識だった。

しかし、この会社では、天然調味料を全自動で作ってしまう。

「アリアケジャパン」は、製造のイノベーション、販売のイノベーション(顧客の創造)を絶え間なく続け進化してきた。

その結果として、高い利益率、高い利益成長率を享受している。

ニッチな市場での圧倒的な存在感は、多くの中堅・中小企業の目指すべきものだろう…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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