昨日の日経新聞で、神戸大学の金井先生の「組織開発の最前線」という連載の中で、「7・2・1の経験則」というものが紹介されていた。
「リーダーとして成長するには何が効果的なのか?」
ということに対する調査結果からの法則だ。
調査結果は、
・「仕事上の経験」が「7」割、
・「尊敬できる上司の薫陶(くんとう)」が「2」割、
・「研修」が「1」割、
という割合を示している。
この「7・2・1」の割合が、経験的にもよくあてはまるというものなのだ。これが「法則」として紹介されている。
やはり、「仕事上の経験」が一番、「勉強」になる。
研修の7倍である。
研修の2倍を示すのが「上司の薫陶」。
薫陶とは、味わい深い言葉だ。
そばにいることで、「良い匂い」が移ることを示すのだろう。
リーダーが課題に対処する態度や取り組み方、課題解決の仕方などを、
実際に現場で見て、知って、時には、諭されて、知らず知らずに教えを受けるものだ。
王陽明の言葉「事上練磨(じじょうれんま)」というものがあった。
学問は、人里離れたところで、机の上で学ぶばかりではない。
世間の実際の日々の仕事の中に、学ぶべき点、
成長の糧となるものは、いくらでもあるというものだ。
良い体験をする中での、「気づき」こそ、人を成長させる契機となるものだ。