試練を越えて…「トヨタ社長の評価高まる」

トヨタ自動車は5日、2013年3月期連結決算の業績予想を発表した。

本業のもうけを示す営業利益を8月時点の予想から500億円多い1兆500億円に引き上げた。

尖閣問題で中国での販売は落ち込んでいるが、コスト削減と北米やタイ、インドネシアの好調な販売増で補えると判断した。

トヨタの営業利益が1兆円を超えるのは、2008年以来5年ぶりだ。
3年前に社長に就任した豊田章男社長にとっては初めての営業利益1兆円超えになる。

豊田章男氏は、トヨタの創業者、豊田喜一郎氏の孫にあたる。

社長としては、嵐の船出だった。

2007年には、トヨタの営業利益は2兆円を越していた。

しかし、2008年にはリーマンショック、金融危機が直撃し、2009年3月には、なんと58年ぶりの営業赤字に陥った。

この危機に、創業家から社長に就任。

試練は続いた。

2010年にはアメリカでの大規模リコール問題が発生。

2011年3月に東日本大震災、秋にはタイで大洪水。

今年は、中国で反日デモ。

そして2009年から続く超円高。

次々と試練が襲ったこの3年半。

先頭に立ってトヨタを引っ張ってきた豊田章男社長の評価は高まっている。

日本最大の製造業としてトヨタの姿は、日本経済の縮図でもある。

試練を乗り越えて成長していくリーダーの姿は、勇気を与えてくれる…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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