現代では、たくさんのイメージや映像が溢れている。
イメージや映像でなんとなくわかったような気がするときもある。
しかし、心の奥深くまで届く言葉も大切だ。
人間にとって、言葉の力は、やはり大きい。
ひとつの言葉を胸に困難に立ち向かえる時もある。
ひとつの言葉で、安らぎが与えられるときもある。
「愛語」という言葉がある。
「思いやりのある言葉」という意味なのだろう。
道元に「愛語よく廻天(かいてん)の力あり」という言葉があった。
思いやりのある言葉は、人のこころの奥まで到達して、それが天を動かすような力をもたらす。
言葉を愛し、また愛ある言葉、思いやりのある言葉を発するようにしなければならないと思う。