ビジョンの力  「いつか女王陛下が・・・」

「いつか女王陛下があなたをお茶に招いてくださるかもしれないから」

10歳の娘にテーブルマナーを教えるときに、その母親が、こう言ったそうです。

(母親にテーブルマナーを習ったアネット・シモンズという女性の本にあった話です。ちなみに、本人曰く「45歳になっても、まだ女王陛下からお茶会の招待状は来ていないが」)

たった一言で、すべてが変わりますね。

「いつか女王陛下があなたをお茶に招いてくださるかもしれないから」

この少女は、わくわくしながら、「早く(テーブルマナーを)教えて」とせがんだのではないでしょうか。

テーブルマナーを学ぶことは、子供にとってかなりやっかいなことですね。決まりきった動作、よく意味がわからないしきたりなど、我慢強く覚えなければならないことが山ほどあります。

しかし、この少女は、母親の一言で広がった未来の自分になって、テーブルマナーを覚えていったと思います。

ビジネスには、多くの人に気持ちよく動いてもらう必要のある場面が数多くあります。

ほとんど毎日、そうしたことの連続といってもいいのではないでしょうか?

お客様にも、取引先にも、上司にも、部下にも、同僚にも・・・。

「わくわく」できる言葉を伝えて、まわりの人や社会と共感できる「物語」を生き続けていきたいですね。

それが「ビジョン」の力なのでしょう。

「いつか女王陛下があなたをお茶に招いてくださるかもしれないから」

あなただったら、誰にどんな言葉をかけますか・・・?

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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