社長のためのポーター競争戦略 その1-31 「特定の地域への集中 」

社長のためのポーター競争戦略 その1-31 「特定の地域への集中 」

ポーターは、多数乱戦の業界に対しての対処法を9個挙げている。

対処法 その7/9

多くの地域へ手を広げると多数乱戦業界の難しさは、ますます「骨身にしみる」ことになる。

活動範囲を広げて、規模を大きくしても、それに見合った効率性は得られない。

地域を限定して深耕する戦略は、非常に効果があがる。

一つの地域に限定して、流通センター、営業所などの設備を置く。

マーケティング、営業活動、セールス活動、広告も集中することですべてが効率的だ。

この戦略は、流通業界では、「ドミナント戦略」として知られる。

「ドミナント」とは、優位とか支配とかを意味する。

ある地域に、集中的に出店するなどして、圧倒的な支配力を持つことだ。

点から線へ、線から面へと展開する。

1つの店舗から2つの店舗へ、さらに三角形に三つの店舗を配置すれば、地域を囲むことができる。

流通や広告などの面でも非常に効率的に運営できる。

多数乱戦業界で、規模によるメリットを得にくい場合は、「集中戦略」によって、

特定の地域で圧倒的なシェアを目指すべきだろう…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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