仕事は、思い切ってあきらめ見切らなければならないものもある。
一方で、あきらめずに粘り強く磨いていく仕事もある。
見切るべきなのか、磨いていくべきものなのか、
判断に迷うところだ。
「つまらないと思える仕事でも、改善の余地がないかと掘り下げていくところに、社会や人類に貢献できるとんでもないビジネスの種が見いだせるかもしれない」
「次の時代の主役となるビジネスの種は、石ころのように目立たず地味であることが多い」
東レで営業畑を歩み、後に繊維の商社を立て直した田中健一氏がこんなことを述べている(雑誌「致知」7月号)。
東レという会社は、レーヨン、ナイロン、炭素繊維など次々に新しいビジネスを育てて花開かせてきた会社だ。その東レの内部で育ってきた田中氏の言葉だけに説得力がある。
「石ころ」は、キラキラと輝く宝石のような目立つ存在ではない。
あまり目にとめる人も多くはない。
つまらないと思える仕事も一生懸命打ちこんで、飽きず弛まずに磨いていったら輝きだす日も来る。
時代の流れというものもあるが、社会のいろいろな分野の、いろいろな人の仕事へのあきらめない執念が
次の時代を作っていくのだろう…。