「愚痴の力」  木下恵介監督

黒沢明監督と同時代に活躍した木下恵介監督。

「二十四の瞳」、「喜びも悲しみも幾歳月」などの作品がある。

海外でも、ますます評価が高まっている。

国内でも、一昨年の大震災以降、木下監督の作品に惹きつけられる若者が多くなっている。

と先日のNHK番組でも紹介されていた。

木下作品で、登場する女たちは、「ひっきりなしに愚痴をこぼしている」という。

そうした愚痴に対して、また、映画の中の人物たちが、何気なく受け止めている。

つらい境遇や思い通りにいかないとき、悲しいときには、「愚痴」のひとつも出て不思議はない。
「愚痴」は、恥ずべきもの、「こぼしてはいけないもの」と建前では、考えられてきた。

しかし、社会の高まるストレスの中で(特に大震災の後の日本では)、「愚痴をこぼす」ことも必要だ。

不安や不満を吐き出せずに苦しむよりも、「つまらない愚痴」を言ったり、周囲がそれを普通に聞き流してあげることは、とても重要なことだと改めて感じた…。

「愚痴の力」は、大きい。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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