「之(これ)を知る」より「好む」。「好む」より「楽しむ」…「論語」より

「之を知る者は、之を好む者に如かず。

之を好む者は、之を楽しむ者に如かず」

という有名な一節が論語の雍也(ようや)篇にある。

意味は、比較的明快で、「知る」より、「好む」、「好む」より「楽しむ」という学ぶことの段階を示しているのだと理解できる。

「こども論語塾」で教えている安岡定子さん(漢学者の松岡正篤氏のお孫さん)によると、

この章句は、子供たちに非常に人気があるということだ(雑誌「致知」9月号)。

「好む」とか、「楽しむ」とかという「論語」の堅苦しいと思われるイメージとは、まったく異なる「明るい」言葉が並んでいることも人気のあるところだ。

しかし、ちょっと意外な理由もあった・・・。

「之(これ)」という字が、「四つ並んでいる」ところだ。

読んでみるとリズムも面白い。

「之って何?」という質問もあるという。

ごく素朴な質問だが、これには、ドキリとさせられる。

「之」の中に、何を入れるのかによって、その人の生き方も出てきそうだ。

「知り」、「好み」、「楽しむ」ことは、それぞれ何だろう・・・?

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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