「サーバント  リーダーシップ」 いなくなってわかる・・・

「リーダー」と聞くと、一般には、カッコよく、明るい笑顔で、

先頭に立って、皆を励まし、

いつの間にか目標を達成してしまう、

というスーパーマン(ウーマン)型のリーダーを想像してしまう・・・。

しかし、「サーバント リーダーシップ」というものもある。

「サーバント」とは、「仕える人」。

「従者」という意味にもなるだろうか。

ある時、遠い国へ巡礼の旅を始めた十人ほどの一行がいた。

一行には、一人の従者が付き従っていた。

従者は、宿の手配、食事、洗濯の世話などをしていた。

時には、楽器を演奏して、旅の無聊を慰めるということもした。
一行は、つつがなく巡礼の旅を続けていった。

しかし、ある日、従者はある事件の濡れ衣を着せられて、一行から去っていった。

一行は旅を続けた。

続けようとした。

しかし、宿の手配も、食事も、洗濯も困難だった。

誰もが文句を言い始め、他人の責任にもした。

仲のよかった一団に言い争いもおこり、結局、旅は中止になり、解散した。

思えば、従者がいたときは、何の問題もなく、集団がまとまり、皆が快適に旅を続けることができていた。

いなくなって初めてわかった。

黙々と仕事をしていたあの従者は、実は、「リーダー」だったのだと・・・。

目立たないけれど、「リーダーシップ」。

いなくなって初めてわかる「サーバント リーダーシップ」。

身近に、そんなリーダーは、いませんか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

目次