イーロン・マスクは、南アフリカ出身の42才。
今年のアメリカの経済雑誌「フォーチュン」で、「今年のビジネスパーソン2013」のナンバーワンに選ばれた起業家だ。
起業家と言っても、そのスケールと実績が並はずれている。
12才のころには、コンピュータープログラムを開発し販売。
アメリカにわたり、1995年スタンフォード大学大学院(「高エネルギー学」専攻)に入学するが、たった2日で退学。
折からのインターネットブームにのって、Zip2という会社を起業後、コンパック社へ売却。
24歳で300億円のキャッシュを手に入れた。
次に、後のpaypalとなるオンライン決済会社を設立し、ebayに売却、さらに100億円を手に入れる。
次は、宇宙ビジネスに進出。
スペースXという会社を立ち上げ、国際宇宙ステーションへ民間の手で物資を輸送するという快挙を成し遂げる。
スペースXでは、主な部品を自社で生産し、大幅なコストダウンを実現し、何度でも利用可能なロケットを開発している。
さらに、電気自動車の会社、テスラモーターズを創業。
実用レベルのスポーツカーとしての電気自動車は、ハリウッドセレブなどに大人気だ。
トヨタ自動車やパナソニックとも資本提携している。
太陽光の発電では、ソーラーシティという会社を設立し、太陽光発電の普及を進めている。
さらに、今年、ロスアンゼルスとサンフランシスコの間の600キロを、時速1200キロで30分で結ぶ「チューブ内列車」?の構想を発表した。
こうしてイーロン・マスクの歩みを見てみると、彼のテーマが一貫しているうことがわかる。
「持続可能な輸送手段」と「持続可能なエネルギー」だ。
イーロン・マスクは、エジソンのような発明家でもあり、ジョブスのような起業家でもあり、フォードのような企業家でもある。
物事を物理学の視点から、根本的に見直すというイーロン・マスクの今後の活躍がますます楽しみだ。