企業の不祥事は、「ポストM&A」に課題

阪急阪神ホテルズ、みずほ銀行など、大手企業の不祥事がニュースをに賑わしている。
両者には、共通点がある。

M&A、企業統合だ。

阪急阪神ホテルズは、企業名が示すように、阪急電鉄と阪神電鉄などのホテル部門が統合した会社だ。
みずほ銀行も、もともとは第一勧業銀行、富士銀行、日本興行銀行の三行が統合して誕生したものだ。

M&Aなどで企業を統合するのは、コスト削減やサービスの強化、市場の拡大など、両者の良いところを生かした経済的なメリット、相乗効果(シナジー)を期待するものだ。

ところが、このところ、表面化している企業の不祥事には、企業統合に係わる「マイナスの作用」も原因の一つと指摘されている。

組織の神経であるコミュニケーションンの不足や相互理解の不足だ。

新しい組織には、新しいビジョン、新しい挑戦、新しい価値観(バリュー)、新しい行動が必要だ。
しかし、組織の人々が、古い価値観を捨てて、新しい会社の価値観を身につけて行動することは、なかなか難しい…。

こうした課題に取り組むのが、M&Aの後の「統合のマネジメント」だ。

企業統合には、「こころの統合」もまた重要課題だ。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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