自動車は、動力の元となるエンジンを中心とした機械製品だというのが常識だ。
しかし、エンジンと電気モーターの両方で動くハイブリッド車の登場を契機に、急速に電子化、「家電化」している。
既にハイブリッド車では、製造コストに占める電子部品の割合は、半分近くになっている。
機械というより、電子製品と言ってもいい状態になっている。
さらに、ユーザーは、ますます「快適さ」、「安全性」、「環境への配慮」、「信頼性」を車に要求している。
これらの課題解決には、電子的な力、電子的な「知能システム」が必要になっている。
部品の電子化、制御システムの高度化、ソフトウエアの進化が必要になっている。
注目の自動運転技術が進み、自動車産業と電器産業、電子産業の境界が崩れつつある。
IT技術のグーグルが、自動運転の「Google Car」を作り(車体は日本製)、公道実験を重ねている。
日本の自動車各社も電子制御による「運転支援技術」を進化させている。
これからの自動車は、「知能化」、「スマート化」し、ソフトウエアの優劣で大きく性能が異なってしまうことになる。
自動車各社は、ますます電子化に力を入れ、他の産業からの参入も増えてきそうだ。