少子高齢化が進行する日本。
今後の大きな市場の成長は求められない。
成長のチャンスは海外にしかない…。
昨年までは、日本企業の投資先は、中国に偏っていた。
しかし、昨年は日中関係の持つ政治的リスクに直面し、さらに中国の人件費の急速な高騰にも悩まされることになった。
こうした中、欧州のEUのような地域連合が日本のすぐ近くにある。
EUの人口5億人を超える域内6億人のアセアンASEAN、東南アジア諸国連合だ。
このアセアンに、日本企業の投資が急速にシフトしている。
アセアンは、再来年2015年には、域内の関税撤廃を目指している。
親日的で、政治的リスクもそれほど大きくはない。
経済発展によって、中間層が大幅に増えていて、市場として魅力的だ。
アセアンと言っても10カ国あり、人口、経済規模、発展段階などもさまざまだ。
今後の重点投資先はどこか?
今年2月のみずほ総合研究所の調査によると、
今後の市場開拓先として企業が重点を置いているのは、
①インドネシア、
②タイ、
③ベトナム、
④マレーシア
の順となっている。
インドネシアの人口は多く、日本の2倍の2億4千万人だ。
ASEANの人口の約半分を占めている。
タイには、これまでも日本企業が多くの投資を行ってきている。
地理的にもインドシナ半島の中心部にあり、重要な拠点になっている。
ベトナムも人口が約9千万人と多く、マレーシアも所得水準が上昇している。
アセアンを中心とした高度成長の波が来ようとしている。
この地域の重要性が増し、ASEANでビジネスを展開する日本の企業人も、今後ますます増えることになるだろう。