中小企業向けサービスで大躍進・・・ペイチェックス

トム・ゴリサーノは、上司にあるビッグビジネスの提案をした。
しかし、上司は、「儲かる訳がない」とその提案を聞き入れなかった。

1971年、ゴリサーノは、会社を辞めてペイチェックス (Paychex, Inc.)を設立した。
今、ペイチェックスの顧客数は、60万社近くになっている。
しかも売上高純利益率は30%に近い。

ペイチェックスのサービスは、 中小企業を対象にした給与支払事務代行、納税代行、人材管理、従業員福利厚生など人事まわりの仕事だ。

顧客の中小企業の従業員数は、平均で14人ほどだ。
このような中小企業は、顧客にならないと思われていたのだ。

ペイチェックスは、中小企業にこう提案している。
「あなたの仕事は、お客様のお世話であって、給与計算管理ではありません」

日本では、ここまで徹底した中小企業向けサービスはまだ無いように思える。
ビジネスにならないと思えた分野でも、案外、大きな市場もあるものである…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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