「VRIO」・・・強みの分析

企業の強みとなる経営資源には、目に見えるものと目に見えないものがある。
目に見えるものは、お金で測定もできるので、バランスシートに計上することができる。

しかし、現代の経営では、目に見えないもの、「見えざる資産」は、競争力の源泉として、ますます重要性が高まっている。

目に見えるものは、形あるものだから、何らかの形で、マネされる。
目に見えないものは、なかなかマネをすることはできない。
だから、競争力の源泉として価値がある。

このあたりのことをチェックするのが、「VRIO分析」というフレームワークだ。

VRIO(「ブリオ」と読む)とは、

1.Value 「経済価値」

2.Rarity 「希少性」

3.Inimitability 「模倣困難性」

4.Organization 「組織」

という4つの言葉の頭文字。

1.Value(経済価値)
その経営資源は価値があるものなのか?

2.Rarity(希少性)
その経営資源は、他にあまりないものなのか?
競争相手が手に入れにくいものか?

3.Imitability(模倣可能性)
その経営資源は、競争相手が本当に模倣しにくいものか?

4.Organization(組織)
その経営資源を活用する組織体制はあるのか?

(顧客にとって)価値があり、なかなか入手しづらく、模倣が困難で、組織として、それを生かすしくみになっているのであれば、大変な財産、「見えざる資産」を持っていることになる。

しかし、経営資源という状態は、まだ「持っている」、「社内にある」という段階だ。
顧客に価値ある提案という形で提示しなければ、「宝の持ち腐れ」になってしまうこととなる…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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