「販売」と「マーケティング」の違いは何か?
それは、わかったようでわからない。
説明できるようで、うまく説明できない。
この違いを最も鋭く鮮やかに説明した人がいる(コトラーが紹介している)。
ハーバード大学のセオドア・レービットだ。
「マーケティングは、購買者のニーズに焦点を当てる」
一方、
「販売では、製品をお金に換えるという販売者のニーズ充足に気を取られている」
そうなのだ。
マーケティングは、「相手(購買者)から」スタートするが、
販売は、「自分(販売者)から」スタートする。
マーケティングでは、「相手のニーズ」を考えるが、
販売では、「自分のニーズ」を考えている。
さらに、レービットはこう述べている。
「いかなるビジネスも顧客の欲求や願望を中心に考えなければならない」
「企業全体を顧客創造と顧客満足のための有機体であると見なさなければならない」
「経営者の使命は製品の生産にあるのではなく、顧客を創造できる価値を提供し、顧客満足を生み出すことにある」(著書「マーケティング近視眼」より)
顧客のニーズを満たすということを中心に据えて活動するのが、マーケティングが浸透した高業績の企業だ。