ドラッカー「経営者にとっての最も重要な質問」…その3「価値は何か?」

ピーター・ドラッカー「経営者にとっての最も重要な質問」 その3

「価値は何か?」

「顧客にとっての価値は何か?」

「価値」とは、客観的なものではなく主観的なものだ。

ある人にとっては「良い」ものも、他の人には「良くない」ものと判断される。

だから、

「誰にとっての」

「価値なのか」を、

あらかじめ決めておかなければならない。

そのために、「最も重要な質問 その2」で、「顧客は誰か?」が問われていた。

顧客の定義によって、価値も変わる。

企業が提供する商品やサービスを顧客が「価値あるもの」と見てくれるかどうか。

これが、企業の盛衰を決める。

「顧客にとって価値は何か?」という質問に答えるためには、

顧客のニーズ、ウオンツ、欲求、夢、状況、前提となる価値観、

こうしたものを知らなければならない。

どれだけ相手を知ることができるか。

「愛する」」ほどに知ることが必要だ。

「質問 その3」こそが、最も中核的な質問であるが、

「最も問われることがない質問である」とドラッカーは言っている。

また、例え問われたとしても、

ほとんどの場合、

「顧客にとって価値あること」ではなく、

「企業にとって価値あること」を答えてしまうことになる。

正しく顧客を定義して(質問2に答え)、

「顧客にとって価値あること」をつかんだ(質問3に答えることができた)人だけが、

ビジネスを成功させることができるということになる。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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