現代では、自社だけで、バリューチェーンを完結することよりも、外部の組織、企業と協力して、バリューチェーンを形成することが多くなっている。
こうした連携が長く成功するためには、技術的、経済的要素だけではなく、「社会精神的」要素が大きな役割を果たす。
その代表格が、「ビジョン、ミッション、バリュー」だ。
これらの項目において、パートナーと一致する、あるいは、共有することが可能である範囲が大きいほど、持続的な関係を築くことができると言える。
1)「同じ夢を見ることができる」 …「ビジョンの共有」
2)「同じ価値判断をすることができる」…「バリューの共有」
そして、
3)「同じ志を持つことができる」…「ミッションの共有」
「同じ夢」については、三つの中では、比較的共有しやすいであろう。
「同じ価値判断」は、具体的な行動の中で、試され、相互に知り、折り合うことによって、形成されていく可能性がある。
最も難しいのは、「ミッション」、「志」の共有だろうか?
このレベルまで共有できるパートナーは、単なるパートナーを超えて、「同志」になり、固い絆で結ばれることになる。
パートナーシップを確実なものにするには、折に触れ、これらの三つの要素において、共有化を進める必要がある…。