「経営再建は貸借対照表から」…ドリコム内藤社長

かつてブログシステムを提供して急成長した株式会社ドリコム。
2006年2月に内藤社長は27歳で東証マザーズに上場した。

ドリコムは、「Web2.0」(そういう言葉がありましたね)の代表企業の一つとしてもてはやされる。
公開価格75万円が1週間ほどで637万円の最高値まで上昇した。

上場で得た資金で、会社買収など積極拡大路線をとるが、翌2007年には、連結経常赤字に転落する。
株価も坂道を転げ落ちるように下がっていった。

その夏、内藤社長は、「自分は経営者として何もできていない」と
「腹をくくって基本に立ち返った」(日経新聞6月3日)。

貸借対照表などを経営にどう生かすか、簿記の基本から学び直した。
新規事業の取捨選択やコストの削減などによって、ようやく黒字を確保した。

翌年には、楽天と資本業務提携。
さらに、ブログからSNSゲームの提供に業態を変えていった。

現在は、ブログ関連の事業を大幅に縮小整理し、SNS用のゲーム開発会社になっているようだ(株価は10万円台)。

久しぶりに日経新聞「起業の軌跡」に登場した内藤社長。
その記事の中に、経営の基本となる「算盤(=貸借対照表)」があった…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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