「人工クモの糸」繊維(スパイバー)は微生物による産業革命の始まりか…?

糸を吐き出すクモ。

昆虫にように思えるが、昆虫ではなく肉食の動物だ。

クモの糸には、8種類もあるらしい。

経糸、横糸、垂直の糸など。

クモの糸は、強くて、軽くて、柔軟性がある。

この優れた特性を持つクモの糸人工的に安くを生産することを目指してをこの数年、世界中で研究が進められてきた。

先日、慶応大学発のベンチャー企業、「スパイバー」が量産技術を世界で初めて開発し、

一般にも発表された。

私たちの生活に欠かせないナイロン、アクリル、ポリエステル、炭素繊維などは、すべて石油から作られている。

鉄よりも強く、ナイロンよりも柔軟なこの「クモの糸」繊維は、石油からではなく、微生物で作られる。

遺伝子を組み替えることで、クモの糸の強靭な構造の繊維を生みださせるのだ。

人工「クモの糸」繊維の用途としては、血管や臓器などの医療関係の資材、自動車部品、飛行機、ロボット、建築関連などが考えられる。

まずは、トヨタの子会社と共同で、自動車用の量産工場を立ち上げる計画だ。

現在は、素材からエネルギーまで石油に依存している現代文明だが、今後は、微生物を活用する文明に転換していくのかもしれない。

微生物を使った発電、食料の生産、クモの糸のような素材の生産などの研究が進み、次々と実用化の方向だ。

「第三の矢」の真の成長戦略は、現状の延長線の上にではなく、こうした従来の発想にはなかったイノベーションのよる産業の一新にあるのだろう。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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