社長には、時には、ブランドを捨てる決断が必要だ。
ヒヨコのマークのエステー株式会社(旧社名エステー化学)は、防虫剤、消臭剤などを製造販売し、
ヒット商品も多い。
エステーには、以前「シャルダン」という会社の大きな財産であるブランドがあった。
「しかし、時代は『芳香』から『消臭』へと大きく変わりつつあるのに、社内は、『シャルダン』という
過去の成功体験にしがみついていた」と鈴木喬エステー会長は語る(雑誌「致知」6月号より)。
鈴木社長(当時)は、一番のブランドであるシャルダンを捨て、消臭剤に賭ける決断をした。
それが、「消臭力」という商品とブランドとなり大成功を収めている。
経営者は、時代の流れに対応して、例え一番のブランドであっても捨て去る決断をしなければならない場合がある…。
企業メッセージも、以前の「暮し、さわやか」から、「空気をかえよう」に変えた。
「空気を換えよう」というメッセージは、社長から社内へのメッセージにもなっていたようだ。