ユニクロの「世界同一賃金導入」の衝撃

衣料品ショップ「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長。

昨日、4月23日に「世界同一賃金」の導入を発表した。

「日本の店長の給与が、日本より物価水準の安い国の店長の給与と同じになるか?」

多くの人がそんな疑問を感じた。

ユニクロの中国の20代の女性店長の給与は、日本円にして9万円。

現地では、法定最低賃金18,000円の5倍という高給だそうだ(朝日新聞より)。

今回、発表された制度の内容を詳しくみてみると、この制度の印象はだいぶ異なる。

グループの従業員は、パートタイマーを含めて全世界でおよそ5万千人。

そのうち、店長候補として採用された正社員は、およそ4900人。

そのうち執行役員など上位の50人については、すでに同一賃金を実施している(平均で2000万円)。

今回は、その下の部長や「スター店長」約1000人の賃金を同一化する。

それも「実質同一賃金」ということで、各国の物価水準を反映して、同一程度の生活ができるような賃金にするということのようだ。

この制度には、優秀な店長を国境を越えてグローバルに動かしたいというねらいがある。

小売店では、店長次第で、売上・利益が大きく変わる。

海外展開を加速して、「グローバル企業」の雄になろうとしている企業として必然の試みだ。

成果がどうでるか注目される…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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