社長のためのポーター競争戦略 その1-32 「飾りを捨てる 」

社長のためのポーター競争戦略 その1-32 「飾りを捨てる 」

ポーターは、多数乱戦の業界に対しての対処法を9個挙げている。

対処法 その8/9

「コストリーダーシップ」・・・競争基本戦略の一つだ。

「飾りを捨てる」、「ノー・フリル」戦略だ。

「フリル」は、服の袖口、衿、裾などに付加される”ひだ飾り”。

「ノー・フリル」は、「フリル」のない実質本意、機能本位のこと。

多数乱戦業界でも、ノー・フリルによるコスト・リーダーシップ戦略は可能だ。

余計なものを一切排除した徹底的なコストダウン、間接費を削り、

作業にもいつも目を光らせて、原価の増加を防ぐ。

口で言うのは容易いが、実行は非常に困難なことだ。

「低コスト文化」を作るというところまでいかないと効果があがらない。

未来工業のような会社は、こうした点で有名だ(「ケチケチ会社」として、また高収益企業としても)。

例えば社内の扉には「ドアノブ」がない。

扉を空ける手間も「ムダ」であるという考えだ。

コストリーダーシップは、低価格で商品を販売するとは限らない。

しかし、いつでも低価格で販売できるという余力をもって、多数乱戦業界で戦い、

しっかりした収益を得ることが出来る。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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