孫子は答える。
「率然(そつぜん)のようなものです」
「率然」とは、中国の常山にいるという蛇のことだ。
この蛇は、尾に刺(とげ)を持っている。
人が、首を打てば、尾で襲ってくる。
尾を打てば、首が噛みついてくる。
胴体を打てば、今度は首と尾が同時にかかってくる。
各部が連動して、ひとつの生き物として、力を合わせて活動する。
これが最高の組織だ。
一方、最低の組織とは
「私は知りません」
「私は聞いていません」
「私の担当ではありません」
「あらかじめ言ってくれないと困ります」
「前例がないので」等など…。
否、もっとひどい組織は、
首を打てば、尾は無関心。
尾を打てば、首は、「この際、尾は少し懲らしめられた方がいい」。
胴体を打てば、なんとか逃げようと相談。
となるのか…?
組織を「常山の蛇 率然」に鍛えるのが、社長の役割だ。