社長のための孫子経営戦略 その1 「常山の蛇」

常山の蛇
常山の蛇

常山の蛇「最高の組織とはどのようなものか?」

 孫子は答える。
「率然(そつぜん)のようなものです」

「率然」とは、中国の常山にいるという蛇のことだ。
この蛇は、尾に刺(とげ)を持っている。

人が、首を打てば、尾で襲ってくる。
尾を打てば、首が噛みついてくる。
胴体を打てば、今度は首と尾が同時にかかってくる。

各部が連動して、ひとつの生き物として、力を合わせて活動する。
これが最高の組織だ。

一方、最低の組織とは

「私は知りません」
「私は聞いていません」
「私の担当ではありません」
「あらかじめ言ってくれないと困ります」
「前例がないので」等など…。

否、もっとひどい組織は、

首を打てば、尾は無関心。
尾を打てば、首は、「この際、尾は少し懲らしめられた方がいい」。
胴体を打てば、なんとか逃げようと相談。
となるのか…?

組織を「常山の蛇 率然」に鍛えるのが、社長の役割だ。

 

 

 

 

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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