日東電工は、粘着テープを中心とした技術の会社だ。
エレクトロニクス産業、自動車産業、住宅、環境、ヘルスケアなど幅広い分野に製品を供給している。
経営戦略として「グローバル二ッチトップ」を掲げている。
実際に、多くの製品が、ニッチではあるが、世界的な市場で、ナンバーワンのシェアを持っている。
意外なところでは、「喘息の発作を予防するテープ」というものもある。
皮膚からゆっくりと薬剤を染み込ませるものだ。
この製品のシェアは、100%、独占状態のようだ。
マーケットでトップシェアであることの利点を会社では、次のように述べている(ホームページより)。
1)市場の新鮮な情報が入ってくる
2)お客様から真っ先に相談が寄せられ、次々に新製品が開発できる
3)市場動向がいち早くつかめ、タイムリーな投資ができる
ここには挙げられていないが、もちろん、価格決定力を持てるという利点もあるだろう。
注目したいのは、トップシェアの企業には、「情報が入ってくる」という点だ。
企業戦略として、小さなマーケットでも、トップシェアであることの意味は、そこにある。
大手企業だけでなく中小企業でも十分に成り立つ戦略だ。