組織変革に必要な「私にもできる」という感覚…「自己効力感」

組織に、長く成果が出ないと、メンバーの中に「もう何をしてもだめだ」という「無力感」が増えてくる。

こんな時、「元気を出せ」、「頑張れ」と言ってもなかなかうまくいかない。

必要なのは、メンバーそれぞれの「自己効力感」だ。

「自己効力感」とは、心理学者、バンデューラが提唱した概念。

「ある課題を自分の力で効果的に処理できるという信念」で、

自信や自尊心、やる気のもとになるものだ。

「自己抗力感」を高めるには、4つの方法がある。

①自己の成功体験

②代理学習(直接の自分の経験でなくても、同じような能力の人が努力し成功しているのを見ること)

③言葉による説得、暗示

④心身の良い状態

従って、リーダーは、

1.無力感に陥っているメンバーに「成功体験」を積ませる(小さなものでも)
2.成功体験を組織に広げて、代理学習を進める(「彼ができるなら、私にもできる…」)

3.言葉で繰り返し、励まし、自信を与える

4.心身ともにリラックスした状態をつくる(ユーモアを交えるなど)

「I can(私にはできる)」というメンバーの感覚をどのように養っていけるか、リーダーの腕の見せ所だ。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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