中国経済の減速が顕著となっている。
最大の輸出相手である欧州の信用不安が拡大し、欧州向け輸出が不振であることも大きな原因だ。
地域的には、西の内陸部よりも輸出の前線である東の沿海部の落ち込みが激しい。
最近では、対日関係の悪化による不買運動なども景気に大きく影を落としている。
中国では、「8%の成長率がないと失業率が増加する」と言われている。
今年の見通しでは、8%の成長率は難しくなっている。
13年ぶりに8%を切る予想が広がっている。
2000年頃から始まった急速な経済成長。
12年が経ち、大きな局面の転換期になってきた。
人件費の高騰の一方で、社会的な所得格差があまりにも大きくなっている。
「腐敗官僚になりたい。憧れる」というような社会が、長続きするかどうか?
経済成長は、社会の多くの矛盾を覆い隠してきたとされる。
企業は、大きな社会的変動がありうることもシナリオに入れておかなければならない…。