「日本企業はサービスしすぎ」?…マイケル・ポーター

戦略論の大家。

ハーバード大学のマイケル・ポーター 。

「日本企業はサービスしすぎ」の傾向があるとあるところで語っている。

「サービスしすぎる」ということは良いことじゃないか?

何が悪いのか…?

ポーターが問題だと思うのは、

日本企業は、「あらゆる人にサービスをしようとしているように見える」ということだ。

「あらゆる人に」「あらゆるサービス」をしようとしている。

持ち前のサービス精神を発揮して。

しかし、

「戦略的であること」を突き詰めていくと、

「すべての人」に、

「すべてのサービス」を、

提供することができなくなる。

「誰か」のために、

「ある種のサービス」を、

徹底的にやることを選択するしかなくなる。

例えば、「イケア」という会社。

重厚で、豪華な家具を求める人は、イケアの顧客ではない。

客は、自分のライフスタイルを気軽に表現したいと考える若者だ。

一度、「戦略的」であることを選択すると、誰にでも「いい顔」をすることはできなくなる。

「何か」を捨てることこそが、「戦略」だ。

ポーターの真意はそこにあるのだろう。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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