「売り先の心にかなう」 商人の道…石田梅岩「都鄙問答」

今から270年ほど前。

江戸時代の中期、享保の時代。

京都の商人出身の石田梅岩が、「都鄙(とひ)問答」で商人の道を説いた。

「心学」と言われる石田梅岩の思想は、日本の経営思想の原点として、今も大きな影響を及ぼしている。

「売り先の心にかなうように 商売に精を入れて勤めれば、生活に苦労することはない」

「富というものの主人は、(個人ではなく)天下の人々だ」

「一銭でも惜しむという気持ちは誰でも同じだから、売り物には、年を入れて、少しも粗末にしないで、売り渡す。

そうすれば、買う側の人も、始めは、お金が惜しいなと思うが、品物が良いので、自然と惜しいという心もなくなる」

「買い先の惜しいという心を、善かったという心、満足に変えるということ以外に商人の道はない」

石田梅岩の思想は、京都の老舗だけでなく、多くの会社の経営に今も生きている。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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