1兆円企業「ユニクロ」の「EBITDA(イービットダー)」とは?

3日の日経新聞がユニクロの今期の業績を予想している。
衣料品関連業界で初めての「売上高1兆円企業」になる見通しだ。

ユニクロは、国内ではやや頭打ちの傾向だが、今後の成長の舞台は、アジアを初めとする海外だ。
しかし、スペインの「ZARA」やスウェーデンの「H&M」などの欧州勢が、グローバル展開を加速している。

「ユニクロ」とこれらの企業の比較では、収益力が大きく異なる。

収益力を「EBITDA」という指標で比較している。

「EBITDA」は、「イービットダー」とか「イービットディーエー」と読む。
下のような英語の頭文字を合わせたものだ。

「E」…「利益」…Earnigs
 
「B」…「前の」…Before

「I」…「利息」…Interet
「T」…「税金」…Taxes
「D」…「減価償却(有形固定資産の)」…Depreciation
「A」…「減価償却(無形固定資産の)」…Amortization

文字通り、「利息の支払い、利益に対する税金の支払い、減価償却費を差し引く前の利益」だ。
広義のキャッシュフローともいえる。

この指標は、国際的に事業を展開する企業の分析、M&Aのための企業評価などに使われる。

「ZARA」と「H&M」は、ファッション性、回転を重視の「ファストファッション」。
「ユニクロ」は、流行を追わず、高機能素材を使った品質、機能を重視している。
その分、原価率は高い。

EBITDAは、ZARAが、24%。 H&Mが、21%。
これに対して、ユニクロは、14%と低い。

ユニクロが、ファッション性ではなく、ベーシックな機能と品質を海外の顧客にどれだけ伝えられるかが勝負のポイントになりそうだ…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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