商品開発とは、「創ること」と「捨てる」こと

商品のライフサイクルが、短くなっている。

そうした中で、常に新しい商品やサービスを開発することは、企業にとって非常に大切なことだ。

ある企業の経営者が、「商品開発」について面白いことを話されていた。

商品開発には、「創ること」と共に「捨てること 」があるというのだ。

商品開発というと、どうしても、「新しい」、「画期的な」、「斬新な」商品を創るという「華やかな」方に目が行く。

経営としては、そうした商品開発を奨励し、督励する。

しかし、一方で、経営者としては、商品を「捨てる」ことにも努めなければならない。

商品としての魅力がなくなってきたり、時代に合わなくなった商品を捨てるのである。

新しいものを世に出す一方で、古いものを静かに終了させる必要がある。

古いものを終了させる、「捨てる」ということは、新しいものを開発、販売するよりも困難であることも多い。

社内や得意先、顧客にも反対されるかもしれない。

「まだ売れる」「まだやれる」という声も多いだろう・・・。

取りやめる、廃棄することは、経営者の責務だ。

もし時代に合わないものをやめなければ、会社の商品はいつの間にか「ガラクタ」の山にもなりかねない。

経営者の勇気が必要なこと。

それが、ドラッカーの言う「組織的な廃棄」だ。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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