「IFRSフレームワーク」の静かな衝撃

IFRS(イファース)。

「国際財務報告書基準」。

一昨年あたりの「IFRS騒ぎ」-セミナーや雑誌が「IFRS」で花盛りだった-は、すっかり収まった感がある。

現在は、IFRSへの対応は、実務的に、静かに浸透しつつあるというとろだろうか…。

「IFRS」自体は、投資家のための「財務報告書」ということになるから、「IR」に近い感覚で捉えることもできる。

しかし、IFRSというものの影響は、いくつかの点で、やはり今後、会計や経営にかなり大きく深く広がってくるものと考える。

例えば、IFRSの「資産ー負債アプローチ」というもの。

利益の定義が変わった。

一義的には、利益とは、「売上から費用を引いたもの」では「なくなった」のだ。

「パチオリ図」を思い出していただきたい。

「パチオリ図」は、上がB/S、下がP/Lであり、上が、「資産ー負債」アプローチによる利益、下が、「収益ー費用」アプローチによる利益を示している。

これまで、簿記会計(実務でも学習でも)では、図の上の「資産ー負債」(ストック)アプローチによる利益の算出については、あまり大きくは触れられてこなかった。

実務的にも、「パチオリ図」の下の部分、「収益-費用」(フロー)アプローチが大きく取り上げられてきたのだ。

しかし、今後のIFRS時代、大きく頭を切り替える必要がある…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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