日産自動車の「日産」とは、「日本産業」の略称だ。
「日本産業」というのは、戦前、日産自動車や日立製作所などの企業グループ(「日産コンツェルン」)の持ち株会社だった。
この企業グループを一代で作りあげたのが、鮎川義介という人だ。
多くの事業を立ち上げた鮎川義介は、その成功の条件を次のように語っている(番号は筆者)。
「古来、事業をなすには
1.天の時、
2.地の利、
3.人の和
と言い伝えられているが、
これを貫くに
(プラス1.)至誠
をもってしなくては
事業の成功を期することはできない」
1.「天の時」・・・タイミング
2.「地の利」・・・自らの強み
3.「人の和」・・・組織力
とは、昔から言われていることだ。
これら三つの条件を貫くのが「至誠」であるという。
「至誠」があって、初めて、天の時をつかまえ、自らの強みの上に立って、人の和をはかり、事業の成功を得ることができる。
一代で多くの事業を興した企業家らしい骨太な言葉に感銘を受けた・・・。