「WACC(ワック)」とは資本コスト・・・財務会計の基礎

WACC、「ワック」と読むこともある。

ファイナンスの基本概念の一つ。

「WA」とは、ウエイテッドアベレッジ。

加重平均。

「CC」は、キャピタルコスト。

資本コスト。

重要なのは、この「資本コスト」という概念だ。

「資本コスト」は、資本市場、株式市場を意識したコストだ。

実際には、負債のように企業がコスト(利息)をキャッシュで支払うわけではない。

理論値であり、仮想値であると言える。

株主の「期待」を数値化したものだ。

株主の期待とは、総合的な利回りだ。

株主の負担する「リスクも考慮せよ」。

「期待以上に利益を上げよ」という要望でもある。

だから「無リスク」である国債などをベースにする。

その上で「ある企業への株式投資」というリスクも数値化する。

資本市場(株式市場)の論理と企業経営の論理が結びつくところだ。

資本と経営が分離していない中小企業では、ほとんど意識されない。

しかし、株式公開企業では、社内投資のハードルとなる。

株式市場と接する財務部は、市場の要求である資本コストを社内の各層の投資基準として広めていかなければならない。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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