企業にも「文化」がある。
企業文化は、「組織風土」とも「社風」とも言われる。
学校にも「校風」があるように、集団が協同の社会を作るときには、形成されるものだ。
企業文化は、組織の中での人々が動くときの「暗黙の了解」だ。
目では見えない。
触ることもできない。
組織の中にいる人にとっては、「当たり前」のことであり、それが「ある」ことにも気づかないものだ。
企業文化は多くの要素から成り立っている。
明文化された規則の他に、明文化されていない様々なルールや価値観、「暗黙の決まり」などだ。
働く人にとっ、企業文化は、生きるための「エコ・システム」になっている。
初めは馴染むのに苦労したとしても、ある程度、ルールを飲み込んでしまえば、それなりに「心地よい」ものとなる。
この企業文化、企業が新しい事業に乗り出したり、新しいシステムを採用するときに、社内の「抵抗要因」となる場合がある。
企業文化は、全体が一つのシステムになっている。
一つの要因を変えると、他の要因にも波及してバランスを崩すことになる。
企業を変革するときは、変革対象だけでなく、企業文化に注意して、他の要因のバランスの回復や手当ても見込んでおかなければならない。