六本木で「星降る夜」を見る

今日は、閉会も間近となっている「オルセー美術館展」に行ってきました。
7月からは、金曜日だけでなく、土曜日の夜も時間が延長になっていたのですが、あまり知られていないのか、ほとんど待たずに入場できました。
展覧会は、「ポスト印象派」というサブタイトルもついていて、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンの傑作が多数展示されて、非常に充実していました。
いくつもの絵が心に残りましたが、繰り返し戻って見たのは、ゴッホの「星降る夜」という絵です。
これは、アルルで描いたもので、星の光と河畔のガス灯の光が、暗い川に映って揺れています。手前には、二人の人物が並び、空には大きな北斗七星が光っています。その空の色が深い藍色のような色で、何とも美しく、神秘的な宇宙にまで続いています。
印象派の絵は、昼の光溢れる世界が多かったのですが、このゴッホの「星降る夜」は、会場の中でも、たったひとつの夜の絵でもあり、深く心に残ります。
ロマンティックさ、しみじみとした孤独、切ないような感じも受けます。また同時に宇宙の崇高さ、雄大さを感じることもできます。
この絵を描いた後に、この町アルルに、ゴーギャンがやってきて、悲劇的な結果となる共同生活が始まるのですね…。
会場を出た六本木の夜には、あの絵にあったような星を見ることはできませんでした…。

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この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

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