スマートフォンは、日本でも今後3年ほどで「一人一台」にまで普及すると言われている。
そのスマートフォンのユーザーの約半数が利用するアプリが「LINE(ライン)」だ。
昨年6月のサービス開始から一年ほどしか経っていないが、今年7月の時点で、全世界230ヵ国4500万人が利用。毎月500万人以上の新規ユーザーが登録。年内に1億人を突破する勢いだ。
会社(NHN ジャパン)では、アメリカのフェイスブックのユーザー9億人を3年で超えるという宣言をした。
これにもかなりの説得力がある。
LINEは、昨年の大震災の後、仲間で簡単に連絡が取り合えるように、ということで生まれたという。
「企画書」もなく生まれ、「プロモーション」なしに(ベッキーのCMは、かなり後)口コミでアッという間に広がった・・・。
当初は、「無料電話アプリ」という位置づけだったが、「無料メール(あるいはチャット)アプリ」になり、さらにいろいろな情報がやりとりできる「プラットフォーム」に進化しつつある。
成功の原因は何か?
スマホに適した機能、使いやすさ、デザインやインターフェイスなど、「feel & touch」が一番の要因のようだ。
「知らない人」とのコミュニケーションではなく、「知っている人」との手軽なコミュニケーション手段が「案外なかった」こともある。
5月から有料で提供している「スタンプ」の評判もいい。
「スタンプ」とは、LINEのテキストチャット内で利用できるキャラクターイラスト。
無料版の他に170円ほどで、「バカボンのパパ」や人気の「なめこ」などのキャラクターを追加できる。
「LINE」は、日本の有力コンテンツであるキャラクターを援軍に、成長する「スマホ」というデバイスに乗って、世界での普及の加速度がさらに増すことだろう。
中国で1億人のユーザーを持つ同様のサービス「微信」のグローバル版「Wechat」との競争も注目される。