「気働き」…サービス業に必要なもの

サービス業に必要なものは「気働き」だとヤマト運輸の小倉さんが言っている。
北陸の和倉温泉。サービス日本一として知られる旅館、加賀屋のモットーも「笑顔で気働き」だ。
「気働き」とはちょっと難しい言葉だ。人間関係の工夫と粋を探求した「江戸しぐさ」に源流があるようだ。
「気を利かせる」と同じような意味と思うが、加賀屋の女将によれば、もっと厳しいものだ。
それは文字通り「気を働かせる」こと。お客様の到着から出発まで、一瞬一瞬、「自分はお客様のために何ができるか」を意識し、細部への目配りを欠かさないことだ。それを「しかめ面」ではなく「笑顔で」行う…。
顧客が心の満足や感動を求めているとき、それに応えられる唯一のものこそ「笑顔で気働き」なのだろう。それがあって初めて、美しい風景、豪華な設備、美味しい食事といったものを心ゆくまで楽しむことができる…。
旅館業経営だけでなく、どんなサービス業でも顧客の身になって笑顔で「気を働かせる」ことが必要だ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 劇作家の井上ひさしさんの「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」という言葉が好きです。さらに付け加えるとすれば、「そしてシンプルに」となると思います。
 松下幸之助さんの「経営とは、生きた総合芸術である」という言葉をラーニングデザインによって研究して、お届けしています。
 著書「直観でわかる経理のしくみ」(新版)、「直観でわかる人事のしくみ」(共著)いずれも東洋経済新報社刊など。
 経営ラーニングデザイナー。公益財団法人日本生産性本部認定経営コンサルタント。価値創造研究所所長。㈱ラーニングデザイン・アソシエーション会長。社内研修プログラム「ワールドフェイマスプログラム」開発責任者。

目次